キムチの穴蔵

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キムチは熟成温度と保管温度によってその味が異なるという特性を持つ食品である。キムチが漬かるまで常温でおいておくと早く熟成するが、完全に漬かった状態のまま高い温度の中に放置しておくとすぐに酸敗してしまう。また零度以下の温度でキムチを発酵させるとキムチが凍って野菜の中の水分が固まりキムチ本来の味を失ってしまう。

韓国ではこのように敏感な特性を持つキムチを古来から上手に貯蔵してきたが、これがまさにキムチの穴蔵にキムジャンキムチを貯蔵するやり方である。キムチの穴蔵を作る方法は地域毎に3つの類型に分けることができる。韓半島南部地域では甕置き台の近くの土を掘りキムチの甕を埋めて藁で上部を覆うという方法をとり、中部地域と北部地域ではその上に藁でアメリカインディアンの伝統的住居であるユルト(yurt)の形をしたキムチの穴蔵を作る。大家族が一緒に暮らす家や、寺刹のような給食人員が多い所では最初から住居の付属建物としてキムチの穴蔵を作り、さらに土中にキムチ甕を埋めたりもする。

つまり、韓国の伝統的住居の甕置き台とキムチの穴蔵は、発酵食品貯蔵の為の天然発酵室ということができる。