キムチの歴史と由来

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キムチは漢字で古くは「葅菜」、現在では「沈菜」といわれているように、7世紀初期頃のキムチは白菜や大根を塩水に沈めた後、調味料を加えただけのものであった。しかし現在は海産物や果物類、肉類を刻み、唐辛子をまぶして漬けるようになった。これらの調味料や薬味だけでも栄養分が十分豊富になるが、更にキムチがかめに入っている間、発酵現象を起こして乳酸菌を補給し、食物の消化を助ける役割を果たしている。また白菜は生で一株約600mgのビタミンCを含んでいるが、塩漬けによってビタミンCが減る代わりに、発酵作用によってビタミンB1、B2類やニコチン酸アミドが生じるといわれ、キムチの一番美味しい食べ頃でもある。

キムチの漬け方や種類は主原料による分類だけでも187種類に上り、各地方の特産物によるキムチが多種ある。この多くのキムチのうち、秋に漬けた冬から春にかけて食べるトンキムチ、カクテキ(大根の漬物)、トンチミ(大根の丸漬)等の総称をキムチャン(沈蔵)という。キムチャンは調味料の中身や量は各々違うにしても、貧富の差なくどの家庭でも漬けられるので、韓国では一年の大計といわれ食生活における一番大きな行事になっている。

韓国の冬は長くて寒さが厳しい。今でこそ冬でもビニールハウスや温室で青物が栽培されるが、以前は地下貯蔵によってビタミンCを補わなければならなかった。この対策として考案されたのがキムチャンである。これによってどこの家庭でもキムチやカクテキがビタミンCや乳酸菌の豊富なおかずとして食べられたのである。

キムチが登場したのは1300年代、中国及び日本から伝えられたといわれる唐辛子の普及以降であり、この頃キムチに塩辛を入れ、その魚の生臭さを消去するために、香辛料のひとつである唐辛子を入れたと思われる。

また今日の多彩で豪華なキムチが登場したのは、白菜の品種改良と相まって薬味や調味料の多様化によるもので、100年内外このかたである。

キムチという言葉の語源は、野菜を塩漬けに貯蔵する意味の「葅菜」と「沈菜」という漢字で表現されたものがハングルによって変化し、沈菜(チムチェ)→ティムチェ→チムチ→キムチと変化したと推定される。